愛宕山(愛宕神社)

日本全国に愛宕山と名の付く場所は100を超えるそうです。多くは愛宕神社由来とwikiに出ていて、遥か昔の山岳信仰の広がりを感じます。

東京港区の愛宕山は標高わずか26m。それでも都区内の自然の山としては最も高い山(※台地や人工山では30m超える場所があります)なのです。頂上に三角点もあります。

昔は江戸の街が見渡せたらしくいくつかの逸話も伝えられています。無血開城の会談前の談合場所とか、出世の石段の馬駆けの話とか。そして令和時代は高層ビルから見下ろされる場所になりました。山よりもビルの方が高いんです。文明って凄い。。。。

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そしてこの小さな山には都区内唯一の山岳トンネルがあります。「道隧宕愛」(逆書き)の名盤が埋め込まれています。昭和5年完成。隧道と言っても手掘りほど古いわけではないみたい。f:id:sham_poon:20210212205906j:plain
周囲を回ってみるとこの一帯だけがボコッと山になっていて不自然な気がします。想像ですが元は広くなだらかな丘陵地で都市整備(主に関東大震災復興工事)で周囲を平地に削って、愛宕神社があるこの一帯だけが削り残されたのかなと思える程の唐突のブロック感です。

頂上には、日本初のラジオ放送局が建った場所に今はNHK放送博物館、そして愛宕神社があります。放送博物館は無料で結構見ごたえのある展示してます。f:id:sham_poon:20210212214037j:plain

山に登るルートは6つ。隧道口東西から階段で登るルートがそれぞれ1つずつと、東側にエレベーター1つ、愛宕神社の参道で男坂と女坂の2つ、山のヘリを車で上がれるルートが1つ。

観光名所としての男坂(いわゆる出世の石段)は、この程度の高さを登るのは珍しくないと思うのですが、驚くべきは仰ぎ見るその角度です。途中で振り返るのが怖くなるほどの急勾配です。こりゃスポ根にもキツそうと思ったらトレーニング禁止の看板がありましたw

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f:id:sham_poon:20210212211757j:plain上から見るとこんな感じ。この階段際で写真撮るのが怖かったー。

この石段が昔からあるとなると、やっぱり削り取られた山じゃなくて突然ボコッと形成された山かも・・・と思い直したりもします。。。うーん不思議だ。

登り切ると踊り場もそこそこに石の鳥居がありその先に丹塗りの門です。三つ葉葵の御紋があり徳川家お抱えであることがわかります。

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愛宕」っていう漢字からして恋愛縁結びのご利益ありそうと感じますが元々は火を治める神社です。江戸は火事が多かったですから。

車道(愛宕新坂)ルートは誰でも車で山頂へ行けます。参拝客が多いのか感染防止策でなんと消毒ゲート(テントの中にあるやつ)が2ヶ所もありました。 f:id:sham_poon:20210212213323j:plain

観光地で再び見かけるようになった顔出しスポットも設置されています^^

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