鼠小僧次郎吉のお墓

お彼岸です。
墓参りはお盆に、とよく聞きますが、私の家系ではお彼岸に墓参りするのが一般的です。お盆は親族もご先祖様も家長の家に集まるのでお墓にご先祖様は不在で、本家長男宅にご先祖様を迎え入れるのがお盆。その逆で彼岸はご先祖様に会いに行く行事なので墓参りに脚を運びます。とはいえ普通に墓参り自体は誰かしら年中行ってると思います。

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緊急事態宣言下でもう随分故郷に帰っていないので、近場で手を合わせに行ってきました。まったくの他人様の墓ですがw、時代劇の庶民のヒーロー鼠小僧次郎吉のお墓です。↓奥の中央大きな石が次郎吉のお墓。

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古い娯楽読み物という人もいますが実在しています。もちろん伝えられた物語は尾鰭つけて随分盛っていると思いますが、大名屋敷から盗み出して庶民に分け与えた義賊がいたのは本当のようです。なかなか捕まえられなかったことから、それが単独犯だったのか複数犯か、または意思を同じくする無関連の義賊なのか、が謎のようです。
もしかしたら捕まった次郎吉は本命の鼠小僧じゃなかったかもしれないですが現在鼠小僧次郎吉として祀られています。
お金が舞い込む縁起を担いで、墓石を削って持ち帰る人が後を立たないことから、削り石用のお前立て(↑白い岩)が置かれ、今日も削って粉を持ち帰る人がおられました。

ちょっと面白いのは鼠小僧の隣の石碑です。

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猫塚と刻まれています。鼠の隣に猫、こんな場所でユーモア出してます。
そして鼠小僧の案内看板が自身の墓に向かずに逃げる方向を向いている。偶然か小細工か、面白い。

 

鼠小僧次郎吉のお墓は「回向院(えこういん)」というお寺にあります。庶民のために建立されたお寺です。動物のための慰霊寺でもあります。墨田区両国にあってひっそりとしたコンパクトなお寺の中に盛り沢山の色んな云われがあり、紐解くと不思議なお寺です。

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車もこの山門から入って停められます。