上野の森

平成もあとわずかと意識し始め、はらりとネットから「平成館」という文字が飛び込んで来ました。それは上野の東京国立博物館の展示棟。特別展示で「国宝 東寺-空海と仏像曼荼羅」銘打った展示です。
仕事も落ち着いたので平日観覧行って来ました。
イメージ 1

イメージ 2
平成館は行った事がなくお初の展示棟です。
本館や西洋館と違って近代的。正面の外構には多くの彫刻展示ができるスペースがありましたが1つも置いてなくて殺風景な感じがします。
内部は本館に似た回遊導線で結構広いです。

平日ですが結構人がいて、休日やこの先のGWになったらまともに観覧できなさそうでした。
展示は非常に近い位置で見れるので色々興味も湧いて来ます。たぶん東寺で安置拝観するよりも近くで見れるので京都の人も一見の価値アリと思います。


空海弘法大師)が持ち帰った情報が後にこんなに広く伝わるのだと考えると、現在の情報化社会は何を残せるのだろうとふと思ってしまいます。

個人的には大威徳明王像が衝撃的でした。足が6本もある。手や顔が多数ある仏像は数あれど足が多数って初めて知りました。さらに牛に乗って座ってらっしゃる。6本もあるなら足使えよ!って愚か者の発想がよぎりますw

イメージ 3
館から出て、目的を終えた私の脳が捉えたのはこの大木。本館の目の前にあります。超デカいことに気づきました。
敷地に入った時に既に目にしているのだけれど美術品を見るという脳の欲求が優先されてほぼ意識から除外されていたということ。

結構そういう人多いんじゃないかと思います。機会があったらぜひ見てください。立派なモクレンの木です。

と・・・・
そこでまたはたと気づきます。
上野の森にはこんな大木がゴロゴロとあることに。。。さすが上野の「森」
林立しているから気づかなかったですが噴水広場周辺の木は、地方の神社であればご神木となり得るほどの立派な木ばかり。結構な迫力です。
直下に立って見上げてみれば不動のパワーを感じます。

まだ日が明るかったので散歩がてらに上野東照宮を周り(ちょうど拝観終了)、不忍池弁天を回って池中の散策路を歩いてきました。ソメイヨシノは既に散っていましたが八重桜(多品種)が見頃で池のスワンボートに映えていました。

イメージ 4
不忍池をぐるっと回って上野の森に戻ると、
ビルを背景に西郷さんが満月を眺める図 がなかなかシュールで思わず携帯に収めてしまいました。

この西郷隆盛像は色々いわく付き(顔が違うとか着流し着て散歩なんかしないとか)ですが、西郷さんだけでなく世界中の像って時の権力争いの中で組み上げられた偶像が結構あるんだろうなぁと思います。
仏像でさえ宗派争いで異教神を踏みつけるのだから・・・・。

今日見た空海の伝えた仏像も、宗教伝来にも時代背景が作用すると、西郷さんの眼差しは言っているようでした。。。